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想像力の欠如した医師、読売新聞、コラムニスト 北連一
昨年の12月10日、大腸がんの手術を受けるために入院してから、ちょうど1年になる。
幸い発見が早かったために、大腸を15センチ切除しただけで大事に至らなかったが、
がんをほぼ撃退したとして仕事に復帰し、1年後73歳で亡くなった筑紫哲也さんの例も
あるから、安心はできない。1年が過ぎた今も、医師から「がんです」と宣告されたとき
の衝撃は忘れられない。麻生首相は、医師には「社会的常識が欠落している人が多い。
価値観なんかが違う」とおっしゃったそうだが、これだけでは麻生首相の真意が奈辺に
あるかわからない。しかし、想像力の欠如している医師は少なからず存在するような気がする。
私の言う「想像力の欠如」とは、患者に対する思いやり、デリカシーの欠如ということである。
70歳で亡くなった作家の吉行淳之介さんは、放射線の医師からがんであることを告げられ
た時「シビアなことを、おっしゃいますなあ」とショックを受け、それ以後、病と闘う気力
が急速に薄らいでいったという。私にがんの宣告をした医師も「これからオリンピックに出
るわけじゃなし、肉は厳禁。お酒もだめ」と追い打ちをかけた。