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産科救急 (中)「必ず受け入れる」病院へ
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「ベッドが満床でも、医師が手術中でも絶対に患者を受ける。そういう病院を作らなければ」。先週28日夜、
都内の産科医や新生児科医で作る東京都周産期医療協議会で、会長の岡井崇・昭和大教授は訴えた。
10月に脳出血を起こした東京都江東区の妊婦(36)が都立墨東病院など8病院に受け入れを断られて死亡した。
この問題は、国や都にも大きな衝撃を与え、緊急対策を講じる都の協議会はこの日、「重症妊婦は必ず受け入れる」
病院の指定を核にした対策を打ち出した。
ここ数年、救急での妊婦の受け入れ状況は急速に悪化している。総務省消防庁が今春まとめた調査では、
昨年1年間に119番で緊急搬送された妊婦のうち、3回以上医療機関に断られた人は1084人で、3年で4倍に増えた。
急速に進む産科医不足の影響がくっきり表れている。
しかも3回以上断られたケースは、東京、神奈川、千葉、茨城、大阪、奈良、宮城の7都府県に多く、首都圏や大阪など大都会で起きている。
中国地方の周産期母子医療センター長は「地方は回せる病院がないから、とりあえず受ける。一方、都会では無理に受けて、
対応が不十分になる危険を冒すより、別の施設に託すのでは」と指摘する。
先月30日午前1時。埼玉医大総合周産期母子医療センター産科の新坂(しんさか)真実子医師(27)は、電話にかじりついていた。
「妊娠27週。双子の胎児の心拍が落ちています。受けてくれますか」
前夜、入院した妊婦の胎児の容体が悪化。ところが新生児集中治療室(NICU)は満床で対応できない。埼玉、東京の病院に連絡を入れるが、
13病院から次々と断られた。受話器を握って2時間、14件目に90キロ離れた群馬県の病院が受け入れを了承、送り出した。
その夜は診療も、一睡もできなかった。こうした受け入れ先探しが、全国で日々、繰り返されている。