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妊婦受け入れ拒否死亡:県内のNICU事情 常に満床、医師不足で休止も /埼玉
◇県の補助施設、稼働せず 現場は「まず限られた資源活用を」
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東京都で脳出血を起こした妊婦が8病院に受け入れを断られて死亡した問題で、断られた理由の一つに
新生児集中治療室(NICU)が満床だったことが挙げられている。県内も、埼玉医科大などに計83床あるが、
常に満床状態。県はNICUの増床を打ち出したものの、新たに設備を整えても今度は医師不足で稼働できない
病院が現れるなど、深刻な状況が続いている。【稲田佳代】
自治医大さいたま医療センター(さいたま市大宮区)に今年3月新設された南館4階のNICUは、
完成から8カ月たった今もがらんとしている。今年度から地域周産期母子医療センターとして活躍が期待されていたが、
肝心の医師が集まらないためだ。
センターによると、NICUは最低6床を予定し、24時間医師が付きっきりの体制を取るため、稼働させるには
小児科医、産婦人科医がそれぞれ約20人必要という。現在は小児科医4人、産婦人科医9人。川上正舒(まさのぶ)センター長は
「医師の取り合いで、来ると思っていた人が急にやめることがあり、人員をそろえるのが難しい。
できるだけ早くスタートさせたいのだが」と語る。