08/10/28 18:34:11 WOsJrAUB0
「ごめん!読売新聞産科医徴発隊である!この家に産科医がいるという情報が入った!」
「産科医なんて、そんな滅相もございません!」
「産科医は久しく24時間365日病院より一歩も出られぬ定め、これが市中でのうのうと惰眠を
貪るようなことがあれば大罪の極み!かくまった方もタダでは済まされぬがよいか!」
「かあさん、仕方がない。」
「あなたっ!出てきてはいけません!」
「いや、おまえやタカシにまで咎が及んではオレも生きてはいかれないよ。」
「とうさん!いやだ!いけば24時間365日拘束なんだよ!強産が津波のように押し寄せて、
無事に生まれて当たり前の感謝なし、支払いなし。わずかにもミスがあれば一生犯罪者の
烙印なんだよ!調べようのない感染症なんかでのトラブルも全て責任を負わされるんだよ。
僕、とうさんがそんな目に合わされるのなんて耐えられないよ!」
「タカシ・・・お別れだ。今日は誕生日、本当におめでとう。もう一生あえないかもしれないが
おとうさんの最後の言葉をよくお聞き。『医者にだけはなるなよ』」
「さ、行こうか。患者様がお待ちだ。」
「はい、お手間をおかけしました。」
「とうさーん、とうさーん・・・・」
「あなたー!・・・」