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周産期医療センター認定病院:産科医24時間常駐、半数以下の5カ所 /宮城
◇夜間・休日の複数当直ゼロ
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脳内出血を起こした東京都の妊婦が8病院に受け入れを断られた後に死亡した問題で、県内12カ所の「周産期母子医療センター」
認定病院のうち、産科医が24時間体制で常駐している病院は半数以下の5カ所にとどまっていることが29日、毎日新聞のまとめで分かった。
夜間・休日の当直を複数の産科医が務める病院はゼロだった。病院からは「医者の数が足りず、いつまで24時間体制を
維持できるか分からない」との声も上がり、妊婦と新生児を取り巻く厳しい環境が浮き彫りとなった。【青木純】
周産期とは、妊婦が出産する前後の時期を指す言葉。周産期母子医療センターは、高度な医療の提供や、平日と夜間・休日の
機能の格差解消などを目的に整備が進められており、中核的な役割を担う「総合周産期母子医療センター」と、
地域の医療機関のサポートに力点を置く「地域周産期母子医療センター」の2種類ある。国の指針は「総合」病院について、
「24時間体制で産科を担当する複数の医師が勤務していること」が望ましいとしている。
東京都の問題では、最初に受け入れを断った都立墨東病院は「総合」に認定されていたが、同病院は当初、
「土曜日で1人当直なので受け入れられない」と拒否していた。
県内で「総合」に認定されているのは、仙台赤十字病院(仙台市太白区)の1カ所。県医療整備課などによると、同病院の産婦人科医は
6人で、夜間・休日の当直は1人。人手が足りない場合には、病院近くにいる医師を呼び出す「オンコール」で対応するという。
一方、国の指針が産科の医療従事者について「24時間体制を確保することが望ましい」としている「地域」認定病院で、
当直がいるのは▽仙台医療センター(同市宮城野区)▽東北公済病院(同市青葉区)▽NTT東日本東北病院(同市若林区)
▽仙台市立病院(同)--の4カ所。いずれも当直は1人で、NTT東日本東北病院のように「3人の医師で当直を回しており、負担が重い。
現場は情熱だけでやっているのが実態」という病院もあった。