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神戸新聞:社説 2009年1月19日
災害時医療/患者思いやる心を忘れず
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困っている人を思いやる心は、阪神・淡路大震災で一層、膨らんだ。
例えば神戸市では、市民救命士は35万人を数える。多くの市民ががれきの下から被災者を救い出した経験を持ち、
その意味や重要性を肌で感じている。
だから災害が起きれば、すぐに救援物資が集まり、ボランティアが駆けつける。
震災以降、災害や事件・事故を経て、救急医療の重要な手順として定着したのが「トリアージ」だ。
治療や搬送の優先順位を判断するための負傷者選別のことである。
しかし、被災地での「思いやる心」から見れば、どうだろう。災害現場でルール化が強まるあまり、かえって
臨機応変の対応を妨げている。医療現場からそんな疑問が出ていることに注目したい。
トリアージはテレビドラマにもなる。助かる見込みのない負傷者を後回しにした医師の判断を、肯定する場面があった。
実際の現場では、心肺停止の被害者が人目につく路上に放置されたり、トリアージを経ずに病院へ搬送されたことが
ルール違反として問題になったことがある。
どうもトリアージに振り回されていないか。兵庫医大の丸川征四郎教授(救急・災害医学)は、そんな指摘をする。