08/12/07 22:33:01 X4m9zh8p0
>>382続き
記者の中からも「決めつけだった」という声が
マスコミ関係者の中にも、表現を見直したいという気運が現れています。何名かの声をご紹介しましょう。
ある新聞記者は「受け入れ不能」という言葉がいいのではないか、と言います。「マスコミは、問題が起きた時に
『本当は受けられたのに断った病院もあっただろう』と疑念を持って「たらい回し」と言い出したのでしょう。でも、
現場取材に行くと、病院はこんな苦労をしてきたのかと実態がわかって、今は認識を改めつつあるところだと思う。
先日の厚生省事務次官殺人事件で当初『テロ』という言葉が使われたように、マスコミは、実態がよくわからないうちに
決めつけをしてしまうことがある。それは自戒しなければならないのでは」
番組の中で話し合い「たらい回し」という言葉は使用しないことに
民放TVでニュース番組を担当するあるディレクターも、現場取材をしたスタッフから「『たらい回し』という言葉は実態に合わない」
という意見が出て、この言葉を番組内で使わないようになったと言います。ただ、かわりのいい言葉が見つかったわけではなく
「搬送を断った」と表現することが多く、字数を節約する必要があるテロップでは「搬送拒否」となることが多いそうです。
受け入れてもらえない患者のやりきれない気持ちは、医師もわかってほしい
一方、しっかりと患者側に立った視点が大事だ、と考える報道関係者もいます。ある新聞記者はこう言います。「『たらい回し』は
患者の実感そのものを表した言葉。それを『違う』と強調されると『医療者は断られた人の気持ちを理解していないのではないか』
と世間から見られるだろう。『受け入れ不能』にすべきだ、という意見もあるようだが、それは個々の病院の状況を表しているだけで
患者の困窮を表してはいない。『たらいまわし』という言葉を否定するには、さらなる検証をおこなうことも必要。ほとんどの医師は
最大の努力をしているのだろうが、そうではない病院もあるかもしれない」