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生殖医療でHIV除去に新装置、新大など開発
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患者にとって負担軽減になると話す開発チームメンバー 新潟大学医歯学総合病院産婦人科(田中憲一科長)の研究チームが、精液からエイズウイルス(HIV)を
簡単に除去できる生殖補助医療の新装置を医療機器メーカーと共同で開発した。費用、体力面で患者の負担を減らす効果が期待される。
研究チームと医療機器メーカー「旭化成クラレメディカル」(本社・東京都)が開発したのは、フィルターを使ったHIVの除去装置。
プラスチック製の管の中に、直径0・3マイクロ・メートルの穴があいた糸を束ねて入れ、精液を濾過(ろか)してHIVを除去する。
C型肝炎に対するウイルス除去療法の技術を持つ同メーカーに、研究チームが共同研究を持ちかけ、昨秋から実験を重ねてきた。
同大ではこれまでも、遠心分離機などを利用して、HIVに感染した夫のいる夫婦に顕微授精による生殖医療を施してきた。
この方法は、男性から採取した精液を遠心分離機にかけ、泳いで上ってきた一部の精子だけを回収してウイルスを除去する
「スイムアップ法」といい、研究チームによると、これまでに30組以上の夫婦に治療を行い、20人以上の子どもが生まれたという。
しかし、スイムアップ法では、回収できる精子が全体の10分の1程度と少なく、医療費が高額になりがちで患者の体力も消耗することから、
研究チームでは改善策を探していた。今回開発した装置は、男性から取った精液をほぼすべて回収できるため、従来よりも費用面でも体力面でも改善が見込まれるという。
今後、同大の倫理委員会で承認を得た上で、実際の医療現場で活用される予定だ。
研究チームの八幡哲郎医師(43)は、「これまでよりも少ない負担で生殖医療を受けることができるため、多くの方が利用できるのでは」と話している。
(2008年9月1日 読売新聞)