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医療クライシス:脱「医療費亡国論」/3 効率追求なし
◇検査重複、薬は過剰
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大阪市で診療所を営む男性医師は、70代の女性患者に聞かれた。
「薬、捨てていいですよね」
高血圧や腰痛などの持病があり、病院で各診療科を回って大量の薬をもらってきたという。既に診療所で処方した薬ばかり。
男性医師は「日ごろは近くの診療所を利用するが、いざという時に大病院へ入院できるようにと、診察券をもらうために
大病院も受診するというお年寄りは結構いる」と説明する。
同市内のクリニック院長は最近、疑問に思うことがある。検査のため別の診療所に患者を紹介すると、不要な検査をされることが増えたのだ。
血液検査の結果を添えて胃カメラを依頼したのに、血液検査もされる。内視鏡検査が上手な開業医に患者を紹介したところ、
血液検査や超音波検査などで約1万円もかかったと苦情を言われたこともある。
開業医が専門を生かして連携すれば、患者の利益になると思っていたが、検査過剰にもつながった。
「診療所も収益を上げないといけないのだろうが……」。納得がいかない。
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日本と同様の低医療費政策を続けた結果、医療が崩壊した英国では00年、ブレア政権が医療費の1.5倍増を打ち出した。しかも、
単に増やすだけではなく、国立最適医療研究所(NICE)などを設置し、効率性も追求する仕組みにした。
大手製薬会社エーザイ(東京都文京区)に05年3月、その英国から想定もしていなかった知らせが届いた。
同社のアルツハイマー型認知症治療薬「アリセプト」について、NICEが軽度の患者への使用制限を打診してきたのだった。