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勤務医中心の新組織「全国医師連盟」の代表になった黒川衛(くろかわ・まもる)さん 「時の人」
記事:共同通信社
提供:共同通信社
【2008年6月10日】
勤務医を中心に結成された新組織の代表に、会員の直接投票で選出された。「"医療崩壊"といわれる現状を改善するため、病棟や外来を任されている立場から情報発信したい」と決意を語る。
長崎大医学部を卒業後、九州の大学病院で内科医として勤務。1999年、母校で基礎医学を教える傍ら、土日は救急患者を受け入れる病院で働き始めた。そこで見たのは激務に悩む医師の姿。
ネットを通じて各地で同様の状態が起きていることを知り「忙しすぎて声をあげる余裕のない医師の代弁者になろう」と決意した。
開業医中心の日本医師会など既存の組織は代議制で、現場の声が届きにくい。「新組織は全員が声を出せる組織にしたい」と言う。
医師の激務の象徴が「36時間勤務」。日勤で診療後、救急患者への対応などでほとんど眠れない当直をこなし、そのまま翌日の勤務にあたる過酷な勤務。
まず最初に、その実態を詳細に調べて公表する計画。「医療安全確保には何が必要かを国民に問い掛け、労働環境改善につなげたい」
新組織の結成を「勤務医対開業医」の医療費の奪い合いとみられるのを警戒。「日本の医師のレベルは高く、国際競争力も高い。有効利用できれば、海外から患者を呼ぶ医療立国も可能です」
活動に取り組むため大学を辞め、民間病院の社宅に移り住んだ。「夜中でも相手してくれる」コンピューター将棋やハムスターと遊ぶのが気分転換だ。長崎市出身。51歳。