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【風】納得できない転院搬送も 2月21日16時39分配信 産経新聞
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救急隊員から具体的な拒否事例が相次いで寄せられている。
大阪府内の40代の救急隊員は、府内のある救命救急センターについて《救命医が一度に多数退職し、もはや
3次医療機関の役割を果たせていません》とした上で、以前に隊員がその病院に患者を搬送した際、大変な思いをしたことを明かす。
《69歳の女性の腹痛で搬送連絡したところ、手術の可能性があることを告げたら、受け入れできませんと言われました》
救急隊員は救命士としての勤務経験から、患者の重症度は判断できるが、手術可能かどうかの可否は医師の判断が必要になる。
このため、ひとまず患者を診てもらって判断を仰ぎたかったが、この病院は3次医療機関にもかかわらず、手術のできる医師が1人もいなかったようだ。
《まずは患者を搬送し、手術が必要なのであれば他の病院に転送するなどの手続きをとればいいのですが、看護師からは
「無理です」と冷たい返事でした。転送先の確保は、救急隊が責任を持つので…とお願いしてもだめでした》
結局、この女性の搬送連絡には32回を要し、午前3時の119番から病院に搬送できたのは午前5時を回っていたという。
この隊員はさらにこう続けていた。
《病院に搬送連絡した際によく聞かれるのが「かかりつけですか?」ということ。かかりつけだと診察はOK。かかりつけでないとNOです。
他にも救急隊から連絡すると搬送拒否で、患者さんが自分で行くと診察OKとか…現場にはいろんな問題があります》
府内の別の救命士(44)からは、こんなメールも来た。
《納得できない救急出動の中には、医療機関から要請されるものもあります。病院から病院への転院搬送です》
本来、その病院での処置が困難で、緊急を要する場合が原則だが、この救命士は《緊急性を感じることはめったにありません》とする。
《患者の家に近い病院が見つかったとか、救急車で搬送することをサービスと勘違いしている病院すらあります》
さらに、こんな例も挙げている。《自力で病院に来た患者でも、診察科目がなければ、平気で「病院の外から救急車を呼びなさい」
と指示する医療関係者もいます》(信)