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苦悩深い救急現場 県会議で課題ぶつけ合う /香川
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医師や消防、行政関係者が集い、救急医療の課題について意見を述べ合う「県救急医療体制推進会議」
(委員12人、専門委員13人)が18日夜、高松市内で開かれた。重症の患者をどこで受け入れるか。
軽症なのに救急車を呼ぶような「コンビニ受診」をどう減らすか。県内の救急体制をどう築いていくか。
真剣に議論が交わされた。(東孝司)
会議では、総務省消防庁が今月に取りまとめた全国の救急搬送の受け入れ状況調査の結果が議題になった。
この調査で県内では、重症患者の搬送で11回も受け入れや治療を断られたケースが判明。このケースに携わった
県立中央病院の医師が偶然にも会議の委員で、当日の様子を語った。
医師によると、県西部の患者の男性は早朝、腕を機械に巻き込まれて切断した。患者は接合を希望したが、
処置できる病院を救急隊がなかなか見つけることができない。9カ所目に県立中央病院に打診。
休日の日直だった医師は「ずっと待機している。とりあえず受けてほしい」という消防の打診に
「再接着は技術的に無理だが、受けるだけ受けた」。
切断面の応急処置をしながら、知人を頼って全国の大学病院に受け入れを要請。だが、大阪大、広島大と
次々と断られ、最後となる12カ所目の神戸赤十字病院の先輩医師が「やるだけやってみよう」と受け入れてくれ、
数時間後に県のヘリコプターで運んだものの、結局、接合は無理だったという。