08/01/05 11:25:52 aMiEVYyh0
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2次救急対応の患者が救命救急センターに運び込まれ、重篤な患者の受け入れが間に合わない例は少なくない。
大阪府東大阪市の男性が2日、センターから相次いで受け入れを拒まれた末、死亡した問題で、要請に応じられなかった
関西医科大付属滝井病院では昨年11月にも、集中治療室が満床になり、受け入れ困難な状態になった。空床を作るには
治療を終えた患者を引き受ける施設が必要だが、どのセンターも転院先探しに苦心する。
昨年末、一部患者に転院を勧めてベッドを空けたが、今度は2次救急病院など約40カ所に断られた
軽症の薬物中毒患者らを受け入れた。中谷寿男教授は「2次、3次とも勤務医が疲弊し、患者を受け入れる力が低下している」
と訴える。
救命救急センターについて、救急の専門医や他科の医師が何人必要かといった具体的な国の基準はない。
厚生労働省の充実度評価では、全国の201カ所(06年末現在)すべてが最高のAランクだが、患者の受け入れ実態は反映されていない。
昨年12月、17病院に受け入れを拒否されて男性が死亡した兵庫県姫路市。市内唯一の救命救急センター、
県立姫路循環器病センターが救急対応しているのは心臓疾患だけ。医師や看護師の退職が相次いだためだ。
東京都西部のある救命救急センターは07年、前年は2%だった搬送拒否率が6%に増加。担当医は「麻酔科医が確保できず、
月の3分の1は時間外の手術ができなくなった」。
日本救急医学会の05年調査では、専門医が1~2人だけのセンターが全体の3分の1に及んだ。調査に携わった
島崎修次・杏林大教授は「搬送拒否問題は、診療報酬の低さや過重労働に加え、2次救急の減少で3次救急に
負荷がかかりすぎるシステムの問題」とみる。