08/01/28 17:55:02 DQ8lVey00
刑事手続きとの関係6割が「懸念」
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厚生労働省が今国会での法案提出を目指す医療事故の死因究明制度に関して、医療関係者の7割以上が
制度の趣旨に賛意を示す一方、刑事手続きとの関係については6割以上が懸念していることが、
日本病院団体協議会(日病協、議長=鮫島健・日本精神科病院協会会長)が実施した調査結果から分かった。
調査は、昨年末から年明けにかけて、日病協の運営にかかわる幹部らを対象に実施。厚労省が創設を目指す
死因究明制度の趣旨や新制度の骨格、刑事手続きとの関係などに関して賛否を聞き、194人分を集計した。
その結果、新制度創設の趣旨に対しては全体の7割超にあたる148人が「賛成」と回答する一方、
同制度と刑事手続きとの関係については62.3%(121人)が「反対」と答えた。「賛成」とする回答も22.2%(43人)あった。
このほか医師や法曹関係者、患者・遺族の代弁者らが加わる「医療事故調査委員会」(仮称)が事故原因などを調査することには、
全体の約半数にあたる100人が「賛成」と回答。また、調査委員会が再発防止を提言することには86%(167人)が賛成した。
厚労省によれば、死因究明制度の創設は医療死亡事故の原因を究明し、再発防止につなげることが目的。医療事故による
死亡が疑われるケースについては現在、医師法21条に基づき警察への届出が義務付けられているが、新制度創設後は
調査委員会に事故を届け出る。調査委員会は事故原因などについて報告書をまとめ、再発防止策を提言する。
死因究明制度をめぐっては、制度の創設自体には医療現場に前向きの受け止め方が多い。ただ自民党案では、
事故が故意や「重大な過失」によるものと調査委員会がみなした場合などには警察に通報する方向を盛り込んだほか、
報告書が刑事手続きに使用される可能性にも言及しており、この点には反発もある。
今回の調査結果は、新制度と刑事手続きとの関係について病院団体の懸念が強いことを改めて裏付ける形になった。
調査委員会のメンバー構成について「死因究明を重視するなら医師など医療関係者を中心にすべき」という意見もあり、
日病協は厚労省などに働きかける方針。