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2008/06/03
入札６割が予定価格の９９％超で落札
全国１４６の独立行政法人・国立病院機構の病院と機構本部が２００６年度
に発注した医薬品や医療機器などの一般競争入札計５６５６件のうち、６割超
の３４１３件で落札価格が予定価格と同額の１００から９９％だったことが判
明し、予定価格と同額だけでも２割あることから、予定価格の漏洩や談合が疑
われるとして、厚生労働省が調査に乗り出したことが明らかになった。
民主党の調査要請と長妻昭議員の照会に同機構が回答したところによると、
１４６病院と機構本部が２００６年度に実施した医薬品や検査機器などの購入、
清掃などの一般競争入札は計５６５６件で、落札総額は１５１７億１５００万
円だった。
うち１１６２件（２０．５％）は予定価格と落札価格が同額で、さらに落札
率が９９？１００％未満は２２５１件（３９．８％）、９５？９９％未満は
１１０４件（１９．５％）に上っており、９９％以上の３４１３件中、厚労
省ＯＢら国家公務員の天下り先企業による落札は４４９件だった。
機構本部は極めて高率での落札について、当初は、１回では予定価格に届か
ず、入札を繰り返した結果だとか、契約内容が前年と似ていて、前年の応札企
業が前と同じ価格で入札したなどと釈明していたが、落札率１００％の１１６
２件中、７割の８２１件は１回目の入札での落札で、前回と同一額での落札も
２８７件にとどまっていることが露呈した。
この点についての説明を求めると、機構本部は「官製談合はないと思うが、
予定価格の設定の仕方も含め調べる」と回答するにとどめた。
一方、計４４５件の指名競争入札でも、落札率が９９％以上のケースが３５
１件と８割に達していたことも明らかになった。
全国の旧国立病院は２００４年度に独立行政法人化し、２００６年度途中か
ら支出契約は、原則として一般競争入札となったが、骨抜きにされていること
が露呈した。