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憂楽帳:医師不足の裏に
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以前、取材に応じてくれた女性産科医(38)が、常勤職をやめた。非常勤の今は、泊まりも、休みがつぶれることも、ない。
「未練はあるけど、限界でした」
それまでは、朝8時から深夜まで働きづめ。月6回の宿直をこなし、週に1度は深夜に呼び出された。疲労が抜けないまま、
メスを手にすることが怖かった。それでも彼女は、「きついだけならまだ頑張れた」と漏らす。
患者に「おめでとう」と言ってあげられるのは産科だけ--そう思って志した。しかし、そこには「うまくいって当然」
という誤解も生まれる。04年、産科医が裁判に訴えられた件数(医師1000人当たり)は11.8件。他の診療科に比べ、群を抜く。
「医療ミスでしょ」「訴えるから」。リスクの高い高齢初産などの増加につれ、心ない言葉を吐かれることが増えた。
患者と心を通わせにくくなったのが、最もこたえたという。
「日本人は変わっちゃったんでしょうか」
最後に、ポツリと言った。【吉田啓志】