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産科医「ゼロ」で苦悩 井原は県外出産7割 県内過半市町村 医師確保に躍起 /岡山
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全国的に医師不足が問題となる中、勤務が過酷で医療事故による訴訟リスクも高いとされる産科は特に深刻な状況だ。
奈良県の妊娠24週の妊婦が8月、同県と大阪府の病院に相次いで救急診療を断られて死産した問題は記憶に新しい。
岡山県内の出生数当たりの産科医師数は全国平均と同水準だが、産科医ゼロの市町村も多く、大きな問題となっている。
県西部に位置し、人口4万5767人(9月末、外国人除く)を抱える井原市では、07年の新生児231人(1月末まで)のうち、
県内で誕生したのは30.7%。実に残りの約7割は、県外の病院で産声を上げている。
県外のうち66.2%は、隣接していて地理的に近く、医療機関も充実している広島県福山市で出生している。
これはほぼ例年の傾向で、井原市は深安地区医師会、福山市医師会と契約を結び、妊婦が県内で受診した際と同様の
公的補助が受けられるようにしている。
しかし、03年から市内唯一の分べん可能施設だった同市立井原市民病院(同市井原町)が、昨年8月末で産科を休止。
産科を標ぼうする医療機関、常勤産科医はゼロとなり、現在は市内で産もうにも産めない状況となった。
同病院での出産が市内の妊婦の1割程度にとどまり、もともと県外出産が多く公的補助も整っているものの、
瀧本豊文市長は「安全安心の観点からも、市内に分べん施設がないのは大問題」と危機感をあらわにする。
「市内で出産したい」「近くに産科がないのは不安」という声も多いという。 このため同市は、同病院の産科医師確保に
躍起になっている。ホームページなどでの募集、医師派遣バンクへの登録、大学への派遣要請などあらゆる手を尽くすが
「産科再開には2~3人の医師が必要だが、岡山大から週2回の非常勤医師派遣で、婦人科診療をするのがやっとの状態」
(同市保健センター)と頭を抱えている。