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心臓の脈拍が遅くなる疾患「完全房室ブロック」を患った100歳女性の心臓手術に、
紀南病院(田辺市新庄町)が成功した。術後の経過は順調で女性は22日に退院する予定。
100歳以上の高齢者に対する心臓手術の成功例は全国的に珍しく、病院は「県内で初めて
だと思う。心臓疾患で悩む高齢者に希望を与えられれば」と話している。
手術を受けたのは田辺市鮎川の愛瀬ツマさん。3月10日夜に自宅で転倒。翌11日に
紀南病院整形外科で診察を受け、右大腿(だいたい)骨の骨折が判明した。同月16日、
手術中に心臓の脈拍が遅くなり、手術後、循環器内科が心電図で調べたところ「完全房室
ブロック」と診断され、心臓ペースメーカーの取り付けが必要になったという。
心臓血管外科の阪越信雄部長(52)が今月10日、愛瀬さんの右肩下の血管から心臓の
右心室にペースぺーカーの電線の先を入れ、1分間に60~70回の脈拍を打つようにして
ペースメーカーを取り付けた。阪越部長は「手術前は脈拍が弱まり、しばしば失神発作
を起こしていたようだが、術後は元気になられてよかった」と話している。
愛瀬さんは58歳で夫に先立たれ、100歳まで一人暮らし。最近は長男と三男の家族
が交代で様子を見ている。毎朝、はちみつを溶かした湯を飲み、卵かけご飯、茶がゆを
食べることと15分間の散歩を日課にしていた。1月には100歳の誕生日を迎え、市長ら
の激励を受けた。愛瀬さんは「市長やみんなに祝福されうれしかった。元気になれて
よかった」と話している。
紀南病院には心臓血管外科の専門医が4人おり、年間150~180件の心臓外科手術
をしている。医師不足の中、地方病院としては充実した心臓外科の医療体制になっている
という。
▽画像:心臓手術を受けた愛瀬ツマさん(左)と手術をした阪越信雄医師
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▽紀伊民報
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