07/08/30 10:40:17 39d3KkMG0
>>753続き
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県立病院赤字最悪/経営改善策も及ばず
県立病院の赤字が膨張を続けている。県は2006年度、一般会計からの繰入金を約67億円に増やしたが、単年度赤字は過去最悪を更新した。
地方公営企業法の全部適用、診療材料や薬品の一括購入、不払い治療費の回収強化―。これまで示されてきた経営改善策を実行に移した06年度。
しかし決算状況は、長年積み重ねられてきた赤字に、経営効率化などの改善策が追い付かない状況を浮き彫りにした。
同年度の赤字の最大要因は、県立南部医療センター・こども医療センターの開院に伴う減価償却費の増加。それに加え、
医師不足による診療科の閉鎖や法改正による医療費の患者負担増による全国的な患者減での収益減が追い討ちをかけた。
一方、県立病院を支える県の財政も逼迫している。医業収益に占める繰入金の割合は11.9%(06年度)と全国平均23.5%に比べ少ないものの、
県の財政規模に対する比率は1.34%で、全国平均の0.97%を上回った。繰入金は同年度、高度医療費、付属診療所費、へき地医療費、
周産期医療費など「政策医療」といわれる全項目で前年度に比べ増額している。
だが赤字を減らすことはできなかった。「経営改善策で必要といわれた項目はすべて実行してきた」。
県病院事業局の知念清局長は険しい表情を見せる。
「沖縄は公的医療のほとんどを県が支えてきた歴史がある。しかし、県立病院の規模はこれでいいのか、いま一度考える時期にきている」と話す。
本年度中に新たな組織を立ち上げ、県立病院の在り方を検討していく方針を示した。(社会部・黒島美奈子)