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看護師争奪のシナリオ
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院長「給与を上げたり託児所を設けたりしたら病院は倒産してしまう」。看護師「50床に2人の夜勤では体が持たない」。
こんな論争が県内の病院で繰り広げられている。
昨年の春から診療報酬が改定され「患者10人に看護師1人」から「患者7人に看護師1人」へ看護師を増やすと、報酬点数が上がる仕組みが導入された。
患者にとっては手厚い看護を受けられるし、病院は収入が増える―といういいことずくめの改定のはずだった。
いきおい、収入を増やそうと大病院は看護師争奪に走った。看護師も待遇や福利厚生が整う病院が良いに決まっている。
準備金を用意して求人活動を行っている県外の病院も多い。「7対1」を届け出た県内の病院は20病院に上った。
県内のある看護学校では昨春、地元残留率が卒業生の1割以下だった。地元の病院や医師会の協力はむなしいばかり。
公的病院は赤字を税金で補てんする。しかし、経営の厳しい県内の民間病院が看護師を大学病院並みの待遇で迎えるとなると倒産は必至だろう。
現場の看護師は「看護が冷遇されてきた。夜勤は今も足りない」と改善につながったことを評価している。200床以上の病院を経営する医師は
「“争奪ドミノ”が地方に及んでいる。このままでは地域医療は崩壊する」と警鐘を鳴らす。
公的病院は慢性赤字に苦しみ、民間病院は公的病院や都市部へ人材を奪われる。看護協会と医師会の対立構図を描き、
競争原理によって病床を減らそうというシナリオが厚労省にある―と深読みする関係者もいる。事実は小説より奇なり。