07/06/16 07:53:24 f6kn55Lp0
新潟県糸魚川市で「姫川病院」(114床)を経営する糸魚川医療生協(清水
勇理事長)は6月4日、弁護士に事後処理を一任した。近く破産手続きの開
始を申し立てる予定で、姫川病院は30日に閉院する。東京商工リサーチによ
れば、負債は約22億6,600万円に達する見込み。
商工リサーチによれば、同組合は1985年の設立。姫川病院は87年に開業し、
現在は内科、呼吸器科、循環器科、外科などを標榜している。CTやMRI、SPE
CTなどの設備を完備し、ピーク時の2000年には年間収入20億円超を計上した。
しかし同病院によれば、新医師臨床研修がスタートした04年ごろから医師不
足が徐々に顕在化。医師数は、最も多かった14人から昨年は7人に、今年4
月からは6人にまで減ったという。今後も医師確保のめどが立たないほか、
負債額が多すぎることなどから民事再生による再建を断念。4日に開いた理
事会で30日閉院の方針を決めたという。
市によれば、内科の診察は5日までに原則停止し、外科も11日から診察を停
止する。ただ、脳神経外科の診察はしばらく通常どおり続けるという。
また同病院によれば、5日時点では50人近い入院患者がいたが、その後市内
の厚生連糸魚川総合病院(269床)などへの転院がスタートし、入院患者は8
日時点で10人程度にまで減っている。他の医療機関にも受け入れを求めてお
り、閉院までには転退院が完了する見通しという。
姫川病院が閉鎖する方針を決めたのを受けて糸魚川市は5日、今後の対応を
検討する対策チームを設置した。担当者は、「地域医療の確保のためにどう
取り組むか検討したい」と話す。一方、新潟県は「糸魚川地域の医療提供体
制に支障が及ばないよう、市や医師会、医療機関などと連携を密にして対応
する」と話している。