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老人ポストに設置許可 国内初
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老齢人口比率が日本一である島根県雲北町の介護施設「いずも園」が設置を計画している「老人ポスト」（おとしよりのかんおけ）
について、同町の山田町長は設置の許可を正式に発表した。介護が難しくなったお年寄りに対応するこの設備は、ドイツなど欧州
を中心に同様の取り組みがあるが、国内での本格的運用は初めて。
今回の老人ポスト設置には、親族の扶養義務放棄などにあたらないかなど、賛否両論の声があったが、いずも園では近く設置
工事を始めるとしている。
同園では、老人介護施設として７５歳以上の老人の介護を行なっているが、施設の構造上これ以上老人の受け入れが困難な
状況が続いていた。しかし、県全体の問題として介護が必要な老人の数が増える状況に変わりがないため、今回、町に対し、
老人ポストの設置を要請していた。
この老人ポストは、園の外壁を改造して外から開けられる窓をつけ、面倒の見られなくなった老人を介護者が匿名で預けられる
ようになっている。
ポストに預けられた老人は１週間、保護期間として外部の引き取り手を探し、それでも見つからなかった場合は園内で適切に処
分すると言う。
こうした取り組みに対しては、「老人介護の最終手段」と賛同する声がある一方で、「現代の姥捨て山だ」との批判も根強い。
政府は法律上問題ないとの立場で、安倍晋三首相も「将来の社会保障費の負担軽減につながる。美しい国、日本。」と、賛同の
意を述べている。