09/01/06 19:19:53 gYD2qzZp0
昨日、某系列店でものすごい人に遭遇したんで、レポ。
その日は行列も少な目で、わりと早く食券をゲット。
ラッキーな二郎始め。今年はいい年になりそうだ。
軽く会釈をして、店内に入り─そして俺は眼前の光景に思わず硬直した。
ひとりのロティストが、会釈をしていた。
それは、会釈などというものではない。
膝を折り、両手を床につき、頭を深々と下げている。
それでいて、微動だにしない。
窓から差し込む乳化した光がその姿を照らし、ある種の荘厳さすら感じられる。
弥勒菩薩像やラファエロが描くキリストの絵画、ビザンティンのカテドラルの極彩色のステンドグラスのような宗教的様式美。
あるいは、ダヴィンチが会釈を立体化したなら、このような彫像を作り上げるのかもしれない。
─会釈を超越した、会釈。
急に俺は、それまでの自分の会釈を恥じた。
その「軽く会釈」する様は、ただただ形式的なものではなかったか。
そこに二郎への愛、ロティストとしての魂はこもっていたか─今なお不動のまま深く会釈し続けるこの人のように。
しかし、ここまで会釈されてはかえって店主は恐縮するのでは?
そう思いカウンターの方に目を向けると、なんとそこには既に大ブタトリプルオールチョモランマ麺マシマシの二郎が鎮座していた!
まさかこの人は、店主ではなく二郎に対して会釈していたのか!?
麺に!豚に!野菜に脂にカネシに会釈…否!
この聖人は二郎や店主、そしてこの店を含め、この地球という青い惑星、光輝く銀河、無限の宇宙に会釈しているのだ!
不動の全方位会釈!そしてそれは時すら越えて
「だからいつまで土下座してんだコラ!」弟子の怒号に俺の夢想は中断された。
「だから最初に『ぜんぶ食べれますか?』って訊いたろうが!ブログだかなんだか知らないが、
写真だけ撮して一割も食えないでギブアップってどういうことだ、え!?」
「すびばせん…すびばせん…」聖人は鼻水を垂らしつつ頭を床に擦り付け土下座していた。
食べ物を粗末にするのは、良くないことだ。