08/12/16 01:16:03 h+HNHeeL0
>>421
そのバージョンは客の口調が威圧的だから嫌い
いつだったか、某店での話。
野菜タワーニンニクマシコールを済ませて店内を見渡すと、
三塁側に白人系外国人の二人連れがいるのに気づいた。
二人は丁度完食したところで、何かヒソヒソと話し合いながらしきりに頷きあっている。
何だろう？
そう思って見ていると、ふいに二人は立ち上がり、店主に向かって名刺を差し出し、流暢な日本語でこう言った。
｢ご主人、実に素晴らしい味でした。我々は東京版ミシュランガイドを作成している者です。是非、この店に星を差し上げたいのですが…｣
呆気にとられる店主と弟子。店内が静まり返る。
ラーメン屋がミシュランの星を取るなど、前代未聞の快挙だが…。
｢…冗談は止してくれ。たった一度の訪問で二郎の良さが理解出来る筈は無いんだ｣沈黙を破ったのは一人のロッターだった。
｢タイヤ屋にロットリズムは判らんだろうね。さぁ、お引取り願おうじゃないか｣と、別のロッター。
｢君、名刺を出す前に、まずは会釈すべきじゃないか」
｢いや、元来名刺は壁に貼るものだ。一般常識で物を考えてくれ｣
｢食通気取りも結構だがロットリズムを乱さないでくれ。『ギルティー』宣告を御所望なら話は別だがね｣
店内のロティストから次々と正論を浴びせかけられたミシュランの二人組は、
己のしでかした事に恥じ入りながら、行列の隙間を縫う様にして店を出ていった。
二郎の旨さは、いくつ星を与えたところで表現できまい。
俺もそう思った。
だが、店主の意向くらいは聞いてあげてもいいんじゃないのか、とも思った。