08/07/10 14:40:56 IIVEkFhd0
>>240
主人公は息子と共に公園に遊びに来ていた。
無くなったボールを取りに行く息子を見ながら、主人公は過去を思い出す。
小学生だった主人公は、友人と共にキャッチボールをしていた。
息子と同じように暴投してしまった主人公はボールを拾いに公園の外まで行った。
拾い終え、主人公は友人と別れた。それが最後の別れとなる事も知らずに。
その日の夜に、帰宅途中の友人がタクシーに轢かれてなくなったと聞かされた。
父と共に事故現場に行くと、地面に微かな血の跡があった。
主人公はひどく悲しみ、通夜にも行かず時間を潰し、
そして最後に友人とキャッチボールをした公園に行こうとした。
すると、公園からボールが転がってきた。ボールを拾い、公園に入る。
そこには死んだはずの友人がいた。時間が昨日に戻っていたのだった。
信じられない状況にとまどいながらも、友人を死なせずにすむかもしれないと意気込み、
主人公は友人を家まで送って行った。友人は無事に事故に会わずに帰れた。
だがその夜、またしても友人が死んだと聞かされた。
一度家に帰ってから頼まれたお使い先で、ダンプに轢かれたのだった。
父と共に事故現場に行くと、道路いっぱいにおびただしく血が広がっていた。
今度こそ友人を救わなければと主人公は思い、前回と同じ行動の末に友人に再会する。
家に帰ったらもうそこから出てはいけない、絶対にだと念を押し、また別れる。
だがやはりその夜に、友人が死んだと聞かされた。
家人が出ている間に火事が起き、友人は家ごと焼け死んだという。
自分が救おうとすればするほど友人の死に方が酷くなっていっている。
今度こそ確実に助けなければと、憔悴しながら主人公は思う。