06/04/19 19:35:43 LjwdiSS20
エンキドゥは激怒した。
必ず、かの邪智暴虐のギルガメシュを除かなければならぬと決意した。
エンキドゥには政治がわからぬ。エンキドゥは、アルルのつくりし者である。
罠をたたき壊し、野獣と遊んで暮して來た。けれども女の股ぐらに対しては、人一倍に敏感であった。
エンキドゥは激怒した。「呆れたウルクの王だ。生かして置けぬ。」
エンキドゥは、單純な男であつた。獣の皮を、纏ったままで、のそのそウルクの大通りに出て行つた。
果たして彼は、ギルガメシュの前に立ちふさがった。
白昼の市街で、打つや投げるやの組合となったせいで、騷ぎが大きくなつてしまつた。