10/03/22 05:01:00 8tdT3NKy
>>413
欧州で冷戦終結以降もアジアでの冷戦構造に変化はなく、日本は冷戦中と同じく米国の「核の傘」(拡大抑止)の下にある。
米国の「核の傘」に依存するという戦略は、「日米防衛協力のための指針(ガイドライン)」(1997年9 月23日)において、
「米国は、そのコミットメントを達成するため、核抑止力を保持するとともに、アジア太平洋地域における前方展開兵力を
維持し、かつ、来援し得るその他の兵力を保持する」と確認している。
さらに、北朝鮮の核・ミサイル開発が活発化すると、『防衛計画の大綱』(2004年)において「北朝鮮による核兵器と弾道ミサイルの開発が進んでいることから、
弾道ミサイル防衛システムを導入するものの、核兵器の脅威に対しては、米国の核抑止力に依存する」と明記された。
北朝鮮からの脅威や中国の軍拡が伝えられる中、我が国の国民が米国の「核の傘」に期待を寄せるのは自然なことであり、
たとえば、平成17(2005)年の『朝日新聞』の世論調査によれば、米国の「核の傘」への依存が必要だという人が、
10年前の平成7(1995)年の18%から2倍以上の39%にまで上昇した。
このような情勢を勘案すれば、いまさら「核密約」を暴露しても国民は驚かないであろう。
むしろ「いまごろそんなことをして、いったい何の意味があるのか」と訝り、「それよりも普天間基地移設問題の早期解決や、
日米同盟の深化による安全保障体制の強化拡充のほうが大切」と感じているのが実情であろう。