リバタリアンの森村教授、外国人選挙権に賛成を表明at GIIN
リバタリアンの森村教授、外国人選挙権に賛成を表明 - 暇つぶし2ch1:森村・一橋大教授(法哲学者)著「自由はどこまで可能か」より抜粋
10/02/09 18:48:12 G2IOo4Sz
政治思想におけるリバタリアニズムの大きな特徴の一つは、国家への人々への心情的・規範的同一化に徹底して反対するという個人主義的要素にある。…
最近日本で議論されている外国人の参政権というテーマにも触れておこう。
これまで私は日本国憲法の用語法に従って、参政権を持つ人々、主権者を「国民」と呼んできた。
しかし、リバタリアニズムの立場からすれば、ある国の国籍を持っているとなぜその国の参政権を与えられるべきなのか、その理由は明らかではない。
むしろ、参政権の根拠は、人は誰でも自分が住んでいる地域を権力的に支配している政府の公的意思決定に参加する権利を持っているとか、
税金を取られる人はその使い道について発言権を持つべきだ、という発想に求めるほうが自然である。
そのように考えれば、国籍によって区別せずに、定住外国人にも参政権を認めるのが当然である。
この事情は地方選挙と国政選挙とでは全く変わらない。
ある外国人が、例えば東京都新宿区の住民だという理由で区政や都政への参政権が認められるなら、
日本国の住民だという理由で日本の国政への参政権も認めるべきである。
権力的行政権を持つという点では、国も地方自治体も変わりない。
この結論は、近代民主主義国家の国民主権の原理にかえて、住民主権の原理を採用すべきことを示している。
このことも国家と国民との一体化を防ぐ役に立つだろう。…
リバタリアニズムは政治における民族主義(ナショナリズム)一般に反対するから、民族自決主義や「民族の統一」といった思想にも反対する。…
リバタリアニズムが賛成するのは、民族自決ではなくて住民自決である。…
リバタリアニズムが理想とする国家は民族との結びつきを重視しないコスモポリタンなものである…。
またそれは、政治的決定を住民に委ねるという点で民主的だが、いかなる政治的決定も個人の基本的自由を侵害できないという点で、純粋に自由主義的な国家である。
それは、自由主義的法秩序の維持と最小限の公共財と社会保障の提供という中立的な任務以外に、
何ら独自の目的も理想も持たないし、特定の民族の歴史とも結びつかない。
「そんな無国籍的な国家はそもそも国家という名に値しない」と言われるかもしれない。
しかしそれが国家の名にふさわしいかどうかは重要な問題ではない。
リバタリアンにとって大切なのは、国家ではなくて諸個人なのである。


レスを読む
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch