09/11/26 18:05:55 3IBlslWW
「第三の道」ではなく「第四の道」がある。
◎「市場主義とも、かつての利益誘導型『土建国家』とも、さらには20世紀型福祉国家とも異なる、
いわば『第4の道』ともいえる新しい福祉ガバナンス
◇「第4の道」としてのベーシック・インカム
「アメリカ型ワークフェア」と「ヨーロッパ型アクティベーション」の違いは、
福祉政策において公的な支援が強調されるか否かにあった。この対立は決して小さくはない。
しかし、いま新しい福祉ガバナンスに求められているのは、この一つの対立軸だけでは解けない。
むしろ、福祉や所得を就労と結びつけて発想することを超えることが求められている。
(図―宮本太郎作成―参照 URLリンク(mamoru.fool.jp) )。
そこから構想されるのがベーシック・インカムである。
その内容は「すべての人が、生を営むために必要なお金を無条件で保障されること」。
いたってシンプルな構想だが、その核心は「無条件性」にある。
つまり、働いているか否か、結婚しているか否かに関わらず、すべての住民に基本的所得を保障する制度だ。
こうした考えは人間の歴史の中では古くからあった。
それがベーシック・インカムとして主張されるのは、1980年代に入ってからである。
20世紀型の福祉国家を支えてきた条件(労働、家族、市場、環境)が大きく揺らいできたからだ。
パイの拡大によってパイの分け前を増やそうというシステムは、
市場経済的には可能であったとしても環境的には許されなくなった。
さらに経済の脱工業化・サービス化は、経済成長と雇用増大が結びつかず、
逆に労働の二極化によって、労働が所得=生活を保障するものではなくなりつつある。
また、男女共同参画によって一人の男性が賃労働によって一家を養うという近代のモデルも通用しなくなった。
ここに労働(雇用)と所得保障を一旦切り離して構想する新たな社会保障制度=ベーシック・インカムが浮上してくる根拠がある。(中略)
「貧困」と「格差」を超える社会構想の中心にベーシック・インカムを据えよう。
URLリンク(mamoru.fool.jp)