09/11/27 16:22:23 Z380MDA2
児童買春・児童ポルノ禁止法案の改正論議によせて 宮台真司
URLリンク(www.miyadai.com)
以下抜粋
【絵や漫画は人権を侵害するか】
■絵や漫画を規制対象から外してもらった理由は複数あります。
まず、絵や漫画が間接的にしろ人権を侵害すると言える論拠が自明ではない。見た人が不愉快になるならゾーニングすればいい。
漫画が犯罪を誘発するという証拠もしくは推定根拠も示されていません。
■そもそも学問の世界では、暴力的メディアが子供を暴力的に育てる、性的メディアが子供を性的に育てるという「強力効果説」は認められていません。
認められているのは、短期的な摸倣可能性と、元々暴力的性格の人間に引き金を提供する類の「限定効果説」です。
■引き金の含意は、ソレが引き金を引かなくても、別のものが引くだろうということです。
だから引き金要因に注意を奪われることは、火薬の装填という本質的要因を覆い隠し、責任転嫁することを意味する。
それが限定効果説を提唱したクラッパーが述べたことです。
【近代社会の基本原則に立ち戻れ】
■近代社会の、それ以前あるいは旧東側の社会と比べたアドバンテージは(a)他者たちを侵害しない限り、(b)多様な生き方が認められることです。
それ以前の社会あるいは旧東側は、政治権力が一定の価値(王権・イデオロギー)に奉仕することを要求していました。
■(a)他者たち(の権利)を侵害する児童ポルノが規制されなければならないのは当然として、
(b)他者たち(の権利)を侵害しないにもかかわらず特定の生き方を政治権力が否定するのは、
近代社会の正統性を自ら否定することになります。これは絶対に許されません。
児童買春・児童ポルノ禁止法案の改正論議によせて 宮台真司
URLリンク(www.miyadai.com)