09/11/09 21:33:30 NmbooUwn
>>912
>ずれにせよ、あなたが前スレで提起された「佐藤みどり論」はみごとでした。
「><」さんの労に敬意表して「佐藤みどり論」の参考資料を紹介しておきましょう。
中央公論1958年7月号での佐藤みどりVS松本清張の10ページにわたる対談記事の
一部です。松本清張49歳、佐藤みどり38歳。
みどりさんがご長男を出産した翌年ですね。したがってゆかりさんは世に出ていません。
対談はこんな感じではじまります。
佐藤・・・先生の推理小説の解き方に私、大変重宝しているんですよ。(笑声)
小さいときから、探偵小説が好きなんです。でも日本のものは、あまり読んで
いないんです。
松本・・・でも、よくクラブ(探偵作家クラブ)にはいらっしゃいますね。
佐藤・・・ええ。先生のお書きになるのは、私の書きたいようなことをズバズバ
書いていらっしゃるので、内心大いに喜んでいるんですよ。
松本・・・それはありがたいですね。佐藤さんのように実際の事件に動いている
方は、絵空事を書いても興味がないでしょうね。
佐藤・・・そうなんです。先生のように実生活に結びついたものをテーマして
いただくと、私たちの身近に迫って起こる事件ですから、それだけに迫力を
感じますね。
松本・・・そのかわり奇想天外なことはできませんけどもね。
しかし探偵小説がいままで軽蔑されたのは、実際にないようなことが通俗性に
結びついて、片隅で光を浴びてるといった感じでしょう。