09/08/24 23:26:44 Vsqho3Fh
核持ち込み「議論あった」 外務次官、密約調査に含み
核兵器を積んだ艦船などの日本立ち寄りは核の「持ち込み」に当たらないとの日米の密約について、
外務省の薮中三十二事務次官は24日の記者会見で、持ち込みの定義をめぐり、「そのときどきの話
はあったと承知している」と述べ、日米間で議論があったことを認めた。今後、密約をめぐる文書の有無
を調査するかについても含みを持たせた。
総選挙での政権交代をめざす民主党は、密約問題を追及する構え。鳩山代表は米国でも調査したうえ
で、半年から1年で結論を出す方針を打ち出している。また、鳩山氏は首相就任後、米側に「持ち込み
禁止」の確約を改めて求めるとしている。これまで「密約はない」と完全否定してきた外務省が、民主党
政権が現実味を帯びる中、姿勢を修正しつつあるとも言える。
薮中氏は、日米間で事前協議が必要となる持ち込みに「立ち寄り」が含まれるかどうかなどについて、
「かつていろいろなやりとりがあったということは、我々としても聞いている」とも述べた。ただ、「それが
密約うんぬんという話ではない」として、密約はないとの基本的な立場は崩さなかった。
米国の核兵器をめぐっては91年、ブッシュ大統領(当時)が艦船や潜水艦に積む戦術核兵器の撤去
を打ち出し、92年には米政府が撤去完了を宣言。これ以降は、日本に立ち寄る米軍艦にも核兵器は
搭載されていないことになる。薮中氏は「91年以降、通常艦船に載せないということを含め(持ち込み
をめぐる議論が)今の問題としてあるわけではないと私は理解している」とも強調した。
民主党が求める密約の調査に関し、薮中氏は「今この時点で特にそれを具体的に何か考えているわけ
ではない」とした。外務省はこれまで密約について「存在しないということに尽きる」などとの立場を繰り
返し表明。薮中氏は6月29日の会見でも「存在しないものについて改めて調査することは今考えていな
い」と述べていた。(鵜飼啓)
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