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<政権選択>農協、医師会 自民離れ
政権選択をかけた衆院選が本番を迎える中、地方で自民党の集票マシンが自民一辺倒の支持を相次い
で見直している。茨城県医師会に続き、保守王国・青森でも主要な支持基盤だった農協、医師会が自民
候補の推薦を見送った。麻生太郎首相は自ら業界団体回りを率先し、つなぎ留めに懸命だが、小泉政権
以来、積み重なった不満が一気に表面化した格好だ。 (金杉貴雄)
「もう自民党はいいよ。こんだけだまされてきたんだから」
青森県農業者政治連盟(県農政連)の松本淳司幹事長は、梅雨明けせず雨が降り続く空を恨めしそうに
見上げながら、つぶやいた。日照不足で米も転作のソバも不作が懸念されている。「農家が顔を合わせ
れば、出るのはいつもそんな話だよ」と、天候不順へのいら立ちもついつい、自民党にぶつけられる。
農協の政治組織である県農政連は七月十日、県内の全四選挙区で衆院選の自主投票を決めた。一九
九六年の小選挙区制度導入後、自民候補を推薦しないのは初めてだが、異論は出なかった。
自民党の進めてきた減反政策に協力してきたが、「サラリーマン並みの収入は保証する」との政府の宣伝
とは裏腹に需要低迷などで米価は下がり、転作作物の収益もほとんど出ない-。県内農家にはこんな
不満がたまっていた。
三十年前は六百万円あった松本氏自身の手取り収入も今は三分の一に減った。民主党が打ち出す農家
への戸別所得補償は魅力的に映る。「国の言う通り一生懸命やって、結果がこれ。なら一回は代えてみ
よう」(松本氏)という政権交代容認ムードはここでも芽生えている。
青森市医師連盟は今月一日、衆院1区で民主候補の推薦を決めた。衆院解散直前に引退表明した津島
雄二・自民党税制調査会長は同区選出の厚生族議員の重鎮だったが、昨年秋に初めて内部で実施した
支持政党アンケートでは民主党が四割と自民党の三割を上回っていた。県内では弘前市医師会が自民
支持を見直し、自民、民主両党の候補を推薦。八戸市医師会も前回に続き、両党候補を推薦する動きを
見せている。