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サミットのジンクス/低迷首相には鬼門?
麻生太郎首相は6日、主要国首脳会議(ラクイラ・サミット)出席のためイタリアへ出発した。「外交の麻生」
を自負するだけに、サミット外交で実績を挙げ政権浮揚のきっかけをつかみたいところだが、重要な外交
行事を花道に退陣を余儀なくされた歴代首相も少なくない。帰国直後の12日は政局に直結する東京都
議選の投開票日。首相は鬼門を突破できるか。
外交行事が花道となった典型は森喜朗元首相のケース。内閣支持率が低迷し、政権は末期の様相を
呈していたが、森氏は北方領土問題の進展に執念を燃やし、2001年3月下旬にロシア・東シベリアの
イルクーツクでプーチン大統領(当時)と会談、北方領土に関する「イルクーツク声明」を発表した。これ
を置き土産にする形で翌4月、自民党総裁選の前倒し実施を指示し退陣を表明、小泉政権にバトンタッチ
した。
福田康夫前首相も08年7月の北海道洞爺湖サミットで、地球温暖化対策の合意取り付けなどに議長とし
て尽力した後、心の緊張の糸が切れたのか、2カ月足らずで退陣表明した。
このほか宮沢喜一、細川護熙、安倍晋三各元首相も重要外交日程をこなした後に退陣している。
麻生首相も都議選の結果次第では、与党内で退陣要求が噴出しかねない不安定な状況でサミットに臨む
ことになる。
サミットでは日本が重視する北朝鮮の核、拉致問題でどこまで強いメッセージを打ち出せるかが焦点の
一つ。首相は地球温暖化対策でも積極的に発言し、議論をリードしたい考え。勉強会に出席したある経済
関係省の幹部は「温暖化やクリーンエネルギーの話になるとがぜんやる気を見せる。実績を残したいの
だろう」と指摘する。
7日には日本の首相として10年ぶりとなるローマ法王との会談、9日には北方領土問題の進展に意欲を
示す日ロ首脳会談も予定されている。
自民党麻生派の中馬弘毅座長は「首相はサミットだけは自分の責任でしっかりやる気だ」と強調。首相に
批判的な中堅議員も「サミット中の首相批判は国益を損なう」と当面は表だった言動を控える考えを示す
が、都議選後は“解禁”となる。結果的に今回のサミットが麻生首相の花道になる可能性もある。
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