09/06/16 21:30:54 FnTa2GRm
>>149 の続き
都合いい「甘えの構造」
米側の心配は、鳩山新政権が「村山富市モデル」となるのか、もしくは「盧武鉉モデル」なのかが見極められないことだ。
社会党委員長だった村山富市は首相就任後の国会で、自衛隊を合憲と認め、日米安保体制を堅持すると表明した。
これまでの自衛隊違憲や日米安保反対の立場を一転させ、日米同盟を日本外交の基軸とすることを受け入れた。
一方、故盧武鉉韓国大統領は就任後、大衆迎合型の反米左派色を徐々に強めた。
危機感を抱いた米国は在韓米軍再編などを通じ、米韓同盟挫折という事態にも備えて米軍戦略や部隊配置を微妙にシフトさせた。
≪見えぬ全体像≫
「反米」転換か、強化かが判然としない大きな理由は、民主党の外交・安保政策が「人の数ほど政策がばらばらで、
どれが実行されるのかがわからない状態」(プリスタップ米国防大学上級研究員)にあるためだ。
民主党の外交安保通の一人である前原誠司も、「米国から見て、前原はわかる、長島(昭久)もわかる。岡田も知っている。
だが、民主党がわからない」と全体像がみえにくい事情を認める。
その前原や長島は、米次期国務次官補に指名されたカート・キャンベルら同盟重視の知日派と親しい。彼らの描く同盟像は、
鳩山や菅らの唱える日米安保論とは微妙に異なる。核の傘の意味も理解しており、岡田の「非核地帯構想」とは一線を画す。
その前原、長島と岡田との違いに加えて、鳩山、菅の政策もまた違ってみえる。
鳩山はかつて「常駐なき安保」を唱え、在日米軍の大半を日本国外に移駐させて、有事の時だけ来援させる構想を掲げた。
菅も沖縄米軍基地の「国外への移転」を主張したことがある。
外交評論家の岡本行夫はこうした考えに手厳しい。
「お前の顔をみたくない、と奥さんを家から追い出して、『病気になったら看病に来い』と命じるようなものです」。
そんな「いいとこ取りをしたら、日米間の信頼が失われてしまう」と強く警鐘を鳴らす。
その一方、鳩山首相が誕生した場合のケーススタディーが民主党内でこう論議されている。