09/11/11 20:55:34 O2HrVdm3
>>938より
≪昭和の壮挙の上に立って≫
昭和の御代を通じて、日本は懸命に、健気(けなげ)に生きてきた。この間わが国にとっての
最重要課題は共産主義の脅威からいかに国柄を守るかということだった。ソ連は建国するや
否や対日工作を本格化させ、日本の支部員を指嗾(しそう)した。例の「天皇制」という耳障りな
用語はコミンテルン(1932年テーゼ)の造語だが、そこには、制度なんだからいつだって
改変できる、とっととやめちまえ、という含意がある。戦後、大多数の日本人は天皇とともに
復興することに希望を見出したが、共産党は天皇および皇室を敵視し、野卑な言葉で
攻撃した。社会党左派にもそれに同調する空気があった。
しかし日本はこうした内外にわたる「左からの圧力」を静かに跳(は)ね返し、伝統と歴史の
上に自由と民主主義を発展させるという文明史上の壮挙を成し遂げた。
平成の御代は欧州における冷戦終結とほぼ同時に始まっている。しかし、F・フクヤマの
託宣通りにはならず、歴史は終わったわけではなく、東アジアは冷戦構造を抱えたまま
今日にいたっている。ベルリンの壁が崩壊する少し前に隣国中国では天安門事件が起こり、
人民解放軍が自国人民を蹴散すことによって冷戦における敗北を巧妙に回避したばかりか、
その後毎年二桁の軍拡を続け、産軍一体となった富国強兵策によっていつの間にか米国と
並ぶ覇権国家になろうとしている。
今年10月1日(国慶節)の建国60周年軍事パレードでは大陸間弾道弾などを、4月23日の
海軍創設60周年観艦式では原子力潜水艦や水上戦闘艦などを、これでもかといわんばかりに
誇示してみせた。中国の軍拡や北朝鮮の核開発の脅威にさらされるのは、まず日本である。
ところがその中国に媚態(びたい)をついているのも日本である。
(続く)