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【竹中平蔵 ポリシー・ウオッチ】経済悪化を直視せよ
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■露骨な改革逆行
道路財源を一般財源化せずに道路だけに使い切るという国土交通省案や、交付税
増額を求める知事会案に見られるように、露骨な改革逆行姿勢が目立つ。その一方で、財
務省ベースの増税論議が先行している。つまり、多くの人々が国にカネを求め、国は国民に
カネを求めているのだ。これでは経済は活性化しない。
■依然デフレ脱却できず
世界の先進工業国の中で日本の株価下落が最も大きいもう一つの理由は、金融政策の
不適切さにある。18年度にデフレを克服するという政府の公約は守られなかった。そして19
年度も、デフレ克服は絶望的である。原油がこれだけ上昇し、世界中がインフレを懸念する中
で、日本だけが依然デフレから脱却できないでいるという事実を、当局は真摯(しんし)に反省
する必要がある。金融政策の責任は極めて大きいのだ。
昨今、大幅な消費税引き上げが必要というバイアスのかかった議論が行われているが、これも
日本がデフレ克服に失敗し、名目成長率が極端に低いことを、当然のことのように受け入れた
結果である。昨年OECD各国の平均名目成長率は5・2%だった。しかし日本はわずか1・2%
である。次に低かったドイツでも3・2%であったことを考えると、日本の経済運営の不手際は突出している。
こうした状況下でこの1年あまり、日銀は金利を引き上げてきた。日銀は通貨の供給増加を通して、まず、
デフレ克服という本来の責務を果たすべきである。