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小沢一郎研究(その4)小沢流「四ない政治」
読売新聞編集委員の橋本五郎氏が、2006年4月8日の読売新聞で「小沢政治の問題点は
四つの『ない』に集約される」と批判した。「会議に出ない」「電話に出ない」「丁寧に説明しない」
「本音を明かさない」。そしてさらに、「それは開かれた民主主義とは言えないのではないか」と
切り捨てた。全く的を射た指摘である。
新進党時代、小沢氏の傍に付くも、その後、袂(たもと)を分かち、自民党に復党した元科学
技術政策担当大臣の笹川尭氏は「気に入らないとすぐ怒るし、雲隠れする。人を遠ざけちゃう。
政治は人を集めるものなのにね」と語っている。思えば2005年9月19日、民主党代表に就任
したばかりの前原誠司氏は、小沢氏に代表代行の就任を依頼しようと会談を申し入れたが、
「二カ月以上、休みを取っていなかったので、友人らと八丈島まで趣味の釣りに出かけていた」
として、雲隠れしたこともあった。
小沢氏はかつて、夕刊フジに連載している「剛腕コラム」(2005年6月3日付)のなかで、民主党
の体質についてこう述べている。「民主党の議員総会などで議員が発言すると、党執行部は保身
なのか、異論が出ることを恐れているのか、途中で『時間です』と打ち切ってしまう。こんな非民主的
な党運営は見たことがない。僕は党の基本政策を徹底的に議論する機会をつくるべきだと思う。
政党なのだから政策論でいろいろな意見が出るのはかまわない。それが党の活力になる。何日でも
いい、朝から晩まで話し合えばいい。そして、最後は多数決で決めるか、責任ある立場の者が決断
すればいいのである」と。
しかし、そもそもこの「四ない政治」では、議論も討論も成り立たない。小沢氏は、言っていることと、
やっていることが矛盾している。結局、「非民主的な民主党」を助長しているのは、小沢氏本人なのだ。
最近も党首討論を避けているようだし、街頭演説もあまりしないようだ。談合体質が染み付いている
としか思えない態度である。
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