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中央公論 2009年4月号
共通通貨が開く日本とアジアの未来 中曽根康弘
URLリンク(www.chuokoron.jp)
これ読んだら、欧州で、モノに続いてサービス、ヒトの移動が自由化され、通貨統合に至った
歴史を引いて、中曽根はアジアでそれを目指す提案をしているのだが、アジア中央銀行の設立、
アジア議会の開設、アジア憲法の制定まで提唱している。ここまでくると、もうキチガイだろう。
中曽根がアジア人留学生10万人構想を打ち出して、日本を中国人犯罪列島に変えても平気で、
さらに首相の靖国参拝を潰そうと画策するのは、すべて、この妄想に通じていたわけだ。
そもそも最適通貨圏の理論からして、アジアの通貨統合などありえない。通貨統合すれば
ヒトの移動は自由化し、域内の経済は平準化する。EU大統領創設の動きのように、政治の
統合も不可欠となってくる。しかし、たとえば、日中、あるいは日韓の二国間関係だけを見ても
それが不可能だとすぐわかる。日中関係だと、一人当たりの所得が平準化する事態が何を
意味するかは明らかだ。将来、中国人が民主的、人権尊重の民に進歩しうるという考えをして
いるなら、中曽根には歴史・政治へのまともな見識がないことを意味する。中国は戦争を経て
も共産革命を経ても実質的には何も変化しなかった。共産党の独裁腐敗政治は国民党と何ら
違いはない。遵法精神の欠如など、それが中国人の国民性そのものであって、これからも
そうだろう。中国には黒道(マフィア)だけでも数千万人いるとされ、国境が取り除かれれば
悲惨な事態が日本列島に現出するだろう。かつて日韓併合によって、朝鮮から膨大な下層民
が日本に流入してスラムを形成し、犯罪の巣窟となり、流入規制に乗り出さざるをえなくなり、
戦後も朝鮮人問題が日本の深刻な社会問題となってきたのは周知の事実だが、それどころ
ではない事態が起きるだろう。
(続く)