08/05/16 22:19:45 4iZCMOr40
>>244
胸がすく回答には程遠いと思いますが、一応自分なりの解釈を述べます。
>殺人は人間の生まれながらに有する権利を、完全に剥奪する行為だから絶対に許されない。
>その殺人を実行した殺人者を、国が法律に則って死刑にすることも、
>人権を剥奪する殺人という行為である事に変わりはないのだから、絶対に許されない。
多少、循環論法じみていますが、論理として根本的に間違っている訳ではないと思います。
しかし、この論理のあやふやさは、主として前提条件と時系列の解釈に問題があると思います。
そして、強いて言うなら、絶対と絶対という矛盾を、多分故意に無視している事でしょうか。
また、許されない≠不可能、という事も故意に無視している事です。
前提条件1:人間には生まれながらに有する権利がある。
前提条件2:何人も、いかなる条件においても、その権利を侵害する事は絶対に許されない。
まず、前提条件1についてですが、権利を行使するにしろ保護するにしろ侵害するにしろ、まあ、
いずれにしろ、それは他者との係わり合いによって相互に行われねばなりません。
次に、前提条件2ですが、絶対に侵されざる権利であっても、侵す事が不可能ではないという事です。
許されないからといって、それは不可能ということではありません。
ここで、誰かAが誰かBの絶対権利を侵し、それが違法であったとします。しかし、前提条件からAの
絶対権利を侵す事は許されないので、Aに対して、いかなる刑罰(死刑以外)も与えられない事になります。
従って、この論理を冷静に分析し、その通りにしなければならないとすれば、死刑だけではなく、あらゆる
刑罰が執行不可能となるでしょう。
以上が、私の分析結果です。