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実質的な「テロ」指定か
石原産業を家宅捜索 化学兵器禁止法違反疑い 三重県警
6月2日16時25分配信 産経新聞
化学メーカー、石原産業(大阪市)が三重県四日市市の工場で、農薬原料で有毒ガスの「ホスゲン」を無届けで製造していた問題で三重県警は2日、化学兵器禁止法違反容疑で同社本社と四日市工場を家宅捜索した。
経済産業省が5月30日に県警に告発した。同法違反による刑事告発は初めて。
調べでは、石原産業は平成17年2月から18年10月までの1年8カ月間で、計約170トンのホスゲンを製造していたにもかかわらず、経産省に届け出なかった疑いが持たれている。
ホスゲンについて、同社は製造後、工場内ですべて使ったとしている。
同法はホスゲンなど指定物質については年間30トン以上生産する場合、予定製造量と製造量実績の届け出を義務付けている。
違反した場合、両罰規定で法人も30万円以下の罰金を受ける。
同社は「無届けは佐藤驍元副工場長による判断だった」としているが、18年にも当時の社長が監督官庁へ報告しておらず、県警は組織ぐるみの可能性もあるとみて調べる。
ホスゲンは第一次世界大戦で毒ガスとして使用。一般にはポリウレタン製品処理などに使われる。
午前9時ごろ、段ボールを持った県警の捜査員約25人が工場と事務所に捜索に入った。工場幹部は「先月の全職員への調査で出てきた不祥事。もうこれで最後だと思う」と話した。
同社は13年から17年ごろにかけ、産業廃棄物を土壌埋め戻し材「フェロシルト」と偽り不法投棄。四日市工場の佐藤元副工場長に懲役2年などが言い渡された。