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水俣病 4症例も救済、チッソは分社化…特措法成立へ
7月2日11時48分配信 毎日新聞
抜粋>>
また、救済の対象となる症状については、与党が当初掲げた手足の先ほどしびれが強い「四肢末梢(まっしょう)優位の感覚障害」のほか、民主党の主張を受け入れる形で
(1)全身性感覚障害
(2)舌への刺激が1カ所か2カ所かを判別できない舌の二点識別覚障害
(3)口の周りの感覚障害
(4)視野狭窄(きょうさく)
--に拡大した。
水俣病は95年の政治決着で1万人余りに一時金(1人260万円)が支払われ、終息したとみられていた。
しかし、04年の関西訴訟最高裁判決は従来の行政の認定基準より幅広く水俣病の症状をとらえた。
未認定のまま新たに救済を求めている患者は3万人に上るとみられている。与党は07年に実施した抽出調査結果などから、このうち8割以上は救済されると見込んでいる。
与党はこれら未認定患者救済と水俣病問題の最終解決を掲げ、3月にチッソ分社化を盛り込んだ特別措置法案を衆院に提出。
民主党は4月、「チッソ分社化より救済が先決だ」とし、救済範囲拡大を求めた独自法案を参院に提出した。【西貴晴、足立旬子、大場あい】
◇水俣病
熊本県水俣市のチッソ水俣工場の排水に含まれるメチル水銀に魚介類が汚染され、それを食べた人に中枢神経の疾患が表れた。
56年に最初の患者発生を確認。65年には昭和電工の排水による新潟水俣病の発生も確認された。
国は救済対象の条件として、感覚障害や運動失調など複数の症状があることを挙げ、今年5月末までに2965人が認定された。
条件にあてはまらない患者を救った措置が95年の政治決着で、1万1152人に一時金260万円が支払われた。
水俣病問題の終息と言われたが、04年に最高裁が国の基準を事実上否定し、新たな対応が迫られたため、与党と民主党が救済法案をそれぞれ今国会に提出した。