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東大農場が禁止農薬でコメ栽培 周辺住民にも販売
10月2日10時16分配信 産経新聞
東京大学大学院農学生命科学研究科の付属農場(東京都西東京市)が平成9~11年度の3年間、使用が禁止されている水銀系農薬を使用して、実習田でコメを栽培していたことが2日、分かった。
収穫されたコメは周辺住民に販売されていたという。
東大は同日午後、同農場で住民説明会を開催する。
東大では今年9月、内部通報を受けて、調査委員会を設置し、残留農薬などの調査を始めるとともに、同農場で生産された農産物の販売を中止している。
東大によると、使用されたのは昭和48年に農薬として使用が禁止された「酢酸フェニル水銀」。
同農場の技術系職員が平成9~11年度、実習用農場で栽培するコメの種もみの殺菌用に使用。
職員は10リットルの水に、酢酸フェニル水銀を含んだ錠剤状の農薬を溶かし、種もみを長時間浸したという。
また16~20年度には、研究用の水田で栽培する種もみの消毒に、18~19年度には、柿やリンゴの苗木の消毒にそれぞれ使用。
これらの収穫物は一般には販売されていないという。
大学側の調査に対し、農場側は農薬の使用を認め、「殺菌効果が高かったため、消毒用に使用した」と説明しているという。東大では保管状況などの確認を進めている。