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WSJ-モンサント、乳牛ホルモン事業を売却へ
8月7日19時1分配信 ダウ・ジョーンズ
ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)除草剤・農業バイオ技術大手の米モンサント(NYSE:MON)は6日、
乳牛のミルク生産量を上げるのに使われる成長ホルモンを扱う事業部門の売却を計画していると発表した。
この成長ホルモン「ポシラック」は、健康への影響に対する懸念から議論の的となっている。
モンサントが売却を予定しているのは、知的財産とジョージア州オーガスタにある製造施設を含めたポシラックの事業。詳細は明らかにしなかった。
今回の発表が行われたのは、ポシラックの健康への影響に対し、消費者保護団体が問題を提起した後だった。
ポシラックは乳牛の下垂体腺に生成される天然プロテイン。
ワシントンを本拠とする消費者保護団体、食品安全センターの創立者で所長のアンドリュー・キンブレル氏は、
「きょうの出来事は、米国の消費者にとって大きな勝利とも言える。消費者には遺伝子組み換え成長ホルモンから作られたミルクを避ける選択肢があり、消費者のニーズに応える乳製品市場がこうした製品からできたミルクを買っていないことをモンサントが認めたのだ」と述べた。
セントルイスに本社を置くモンサントは、ポシラック事業の売り上げは好調で、同事業の売却はこうした批判に応じたものではないと述べた。
モンサントの戦略・業務担当副社長のカール・カセーレ氏は、「戦略的オーナーの下に同事業を再配置することが、当社が中核の種子関連事業の成長に集中することを可能にする」と述べた。
しかし、同社は連邦当局に最近提出した書類で、
「ポシラックを注入されていない乳牛からのミルクを要求する加工業者もあり、これがわれわれの将来の売り上げを制限するだろう」と述べていた。