09/05/09 13:44:22
保守系雑誌に掲載された記事をチェックしてみましょう。
【日本捕鯨vs.環境テロリスト、南氷洋大海戦の帰趨】(『諸君!』'09/2)
著者の富坂聰氏はジャーナリスト。大変読み甲斐のある内容です。
まず、「すたれゆく鯨文化」の中で、富坂記者は太地町民にインタビューを行い、彼らの葛藤=「日本自身の捕鯨の是非への複雑な反応」を引き出しています。
「(イルカの血で染まった入江の)様子が道路から丸見えなんだよ。あれを見ると捕鯨の黄金期を知っている俺たちでも、もうそんな時代じゃないなっていうのは分るんだよ」
記者の取材はさらに築地関係者へ。
「クジラが売れるわけがない。(中略)値段は水産庁が決め、鯨肉の流通も半ば強制的にわれわれ卸の方に割り振られてくるのですが毎回四苦八苦です」
最終章は「大義名分なき政府方針」と題し、取材拒否の海上保安庁広報に代わり複数のOBによるきわめて興味深い解説が。
「07年の調査団の母船に海上保安庁から人員を乗り込ませたのは政治家からの圧力が強かったからですが、庁内には日本の捕鯨を疑問視する意見も少なくないのです」
富坂記者は引き続き、昨期の調査団からの海保外しを「危険な兆候」と警告する海保OBの方の談話を紹介しています。
「昨年、海保のメンバーが衝突回避のために捕鯨を中断させて逃げたことで、彼らが予定していた捕獲頭数を大きく下回った。
そうなると調査捕鯨にかかる費用が補填できないのです。だから邪魔な海保をはずして対決しながら何が何でも捕獲目標を達成しようというのでしょう。
そうなれば双方が正面からぶつかり、互いに引かなければどんどんエスカレートし危険です」