07/09/01 01:35:30
【テレビ朝日a-friends 報道ブーメラン 第393号】URLリンク(www.tv-asahi.co.jp)
■02■記者コラム 「ウナギ産地偽装」の衝撃 経済部 記者/村田 卓
ウナギというと、この夏は中国産ウナギの薬品問題が大々的に報じら れて業界は大打撃
を受けました。7月30日の土用の丑の日を前に中国産の蒲焼きがスーパーの店頭から撤去
される騒ぎに発展し、逆に国産品は品不足という、極端な差が出たそうです。そんな騒ぎを
よそに連日大忙しだったのが“偽装ウナギ”なのです。
私は、毎日5トン10トンと大量に台湾産ウナギを輸入している宮崎県の問屋2社に注目し、
ひたすら追跡しました。関西空港に着いた台湾産ウナギが件の問屋の倉庫に消え、数日
後には国産として蒲焼き工場に出荷される様子も目撃しました。
運んでいるのは「活鰻(かつまん)」という、活きたままのウナギです。酸素入りのビニール
パックで運んだり水を打たせたりしながら、ウナギを死なせずに蒲焼き工場まで運ぶ。
“偽装”も時間との勝負。早業です。
この2社とも取材に応じましたが、彼らの話ぶりからは、罪悪感は感じられません。というの
も、ウナギの流通形態は魚市場でセリにかけられることは少なく、(1)輸入商社(2)一次
問屋(3)蒲焼き工場(4)消費地問屋 (5)小売業(スーパー、コンビニ)という、得意先同士で
の流通網が成り立っているからでしょう。
外国産を輸入する側も蒲焼きに加工する側も、 それが最終的に国産として売られることは
暗黙の了解のうち。だから、 自分だけが悪いことをしているという意識が生まれにくいので
しょう。
それに、品質は国産と比べて見劣りしないし、冬から春にかけて国産が品薄になる時に、
消費者のニーズを支えているという、使命感すら持っているほどです。これは決して宮崎の
ローカルなお話ではありません。 2社のうち1社の“偽装ウナギ”は全国展開しているスーパ
ーの店頭に も並んでいます。もちろん「国産」表示で。 (つづく)
33:名無しさん@お腹いっぱい。
07/09/01 01:36:20
>>32(つづき)
やっかいなのは、この種の偽装はDNA鑑定できない点です。食用のウナギには大きく分け
てジャポニカ種とヨーロッパ種とがありますが、中国産も台湾産も「活鰻(かつまん)」で輸入
されるのは国産と同じジャポニカ種です。また、牛や豚のように産地の識別票を体につける
わけにもいきません。ミートホープ事件のようにDNA鑑定で偽装が発覚することはないのです。
宮崎以外でも、鹿児島、愛知、静岡でも怪しいと思える輸入実績があ ります。このほか、
中国で蒲焼きにしたものを日本で「国産」の箱に詰め替えするだけの(業界では“リパック”
という)悪質な例もありました。どうやらウナギの場合、あの手この手で偽装が横行している
のかも知れません。
さて、その儲けはいくらになるでしょう?「活鰻(かつまん)」を使った偽装では、国産と台湾
産との卸値の差=1割から2割、利益が増えます。これでも十分うまみがありますが、
“リパック”の場合は卸値が2倍に跳ね上がります。このあたりに偽装が広く行われる理由
がありそうですね。
ウナギの産地偽装を取り締まるのは、JAS法の中でも、特に「うなぎ加工品品質基準」と
定められた制度です。外国産の蒲焼きを国産の蒲焼きと偽って表示した場合は違反に問わ
れますが、「活鰻(かつまん)」=活きたウナギは、あくまで「原料」という扱いのため、これま
でこの制度が適用されませんでした。
農林水産省は来年度から、産地や品質表示違反の広域的な事件を調べる専門スタッフを
合わせて10人、東京と大阪の農政事務所に配置する方針です。
ところで、ウナギ屋さんやレストランで食べるウナギ は「みな国産なの?」という疑問が当然
沸き起こるでしょう。そうではあり ません。外国産もあります。でも、表示している例はまれ
ですよね。 なぜ“偽装”と言わないのかというと、こちらには「外食の原産地表示 ガイドライ
ン」があるんですが、あくまで外食業者に自主的な産地表示 を促すだけにとどまっています。
34:名無しさん@お腹いっぱい。
07/09/01 17:39:55
また大臣か