05/12/29 12:55:53
出生率1・26前後に、過去最低を更新
2005年の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子どもの数)が1・26前後
に落ち込み、過去最低となることが28日、明らかになった。
厚生労働省が先に発表した人口動態統計(年間推計)の分析で判明したもので、これ
まで最低だった03、04年の1・29を大きく下回る。
この統計では、05年に初めて死亡数が出生数を上回る「自然減」となったことがわ
かったが、その根本原因である少子化が、予想以上の速さで進展していることが明確に
なった。
人口動態統計によると、05年の出生数は106万7000人で、前年より4万40
00人減少した。合計特殊出生率が前年比で0・08ポイントの大幅減となった95年
の5万1000人減以来の下げ幅だ。
出生率を正確に出すには、推計だった統計の数字を実数で把握し直したうえで、年齢
層ごとの女性の数やそのうち出産した女性の数、出生数などを用いて計算する必要があ
る。厚労省は正確な出生率を06年5~6月に発表する予定だが、「1・26前後まで
低下が見込まれ、さらに落ち込む可能性もある」と見ている。
合計特殊出生率は、70年代前半まではほぼ毎年、2・0を上回っていたが、90年
代前半に1・5前後まで低下した。最近では、2000年の「ミレニアム出産ブーム」
で1・36となって以降、微減が続いており、03年は1・291、04年は1・28
9となっていた。
国立社会保障・人口問題研究所は02年に公表した中位推計で、「00年の1・36
から07年に1・306まで低下するが、下げ止まり、35年ごろから1・387で安
定的に推移する」としていた。
内閣府によると、先進国の03年の合計特殊出生率は、アメリカ2・04、フランス
1・89、ドイツ1・34、イタリア1・29など。日本は各国の中で、特に低下のペ
ースが速くなっている。
(読売新聞) - 12月29日8時46分更新
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