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伊賀・熊野が関西になる日:道州制への期待/3 医療 /三重
◇和歌山へ大阪へ、越境加速
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「猟銃で誤って撃たれた」「がけから転落した」--。こうしてけがをした重篤患者の搬送に活躍しているのが、
紀伊半島で隣接する三重、和歌山、奈良の3県が03年から共同運行するドクターヘリだ。
紀南地域には、救急車が到着するのに45分もかかる山間部がある。重篤患者の場合だと、救急救命センターのある
伊勢市などへ搬送するため、さらに時間がかかっていた。しかし、ドクターヘリの県内対象エリアは熊野市や尾鷲市など
東紀州地域で、要請があると基地となっている和歌山県立医大(和歌山市)から救急医療の専門医が乗り込み、
現場へ25~30分で到着する。現地の消防署員から患者を引き継ぐと、治療をしながら同医大に舞い戻る。
熊野市消防本部の瀬戸元・通信指令係長は「高度な救命医療が素早くできるようになった」とドクターヘリの効果を強調する。
紀南地域と和歌山県新宮市は隣接しており、もともと「県境の垣根」が低かった。御浜町志原の勝田善二郎さん(78)は
「風邪の場合は近くの病院に行くが、『いい先生がいる』と親せきから紹介され、泌尿器科や皮膚科の持病は新宮市の病院に通っている」
と話し、住民は日常的に和歌山県境を越えている。
厚生労働省が、大卒後の新人医師は自由に研修先を選べる新しい研修医制度を導入した影響で、地方で医師不足問題が起き、
越境の流れを強めた。医師を派遣していた三重大が医師不足に陥り、医師を引き揚げるため、御浜町の紀南病院では、
脳神経外科と神経内科の常勤医4人全員が3月末までに退職する。このため、同病院の下川建世・元事務部長は
「常勤医がいる新宮市立医療センターは、車なら30~40分の距離。多くの患者は医療センターを紹介することになる」と話す。