06/12/06 23:37:11 myTnXYVn0
APFSDS弾とは、従来の運動量(質量×速度)を重視した砲弾とは根本的に違う
砲弾で、現在は先進国生産戦車の主力砲弾となっている。従来の砲弾は、榴弾
から始まり、APD弾、HEAT弾と、敵戦車の装甲を破り、その内部を破壊する事に
重点が置かれていた(HEAT段は運動量は関係なし。角度にはうるさい)。そのた
め戦車側は、装甲を厚くしたり傾斜させるなど、弾をはじいたり、HEAT弾を正しい
角度で命中させないように工夫を凝らしてきた。APFSDS弾はその常識を打ち破り、
運動量ではなく、運動エネルギーにより相手を撃破する弾である。
APFSDS弾は実態は細長い劣化ウラン針(欧米)、タングステン針(日本)であり、
発射直後に回りが外れ、目標に向かってほとんど速度を落とすことなく飛んでいく。
金属は秒速600mを超えると、固体としてよりは液体としての衝突特性を持つ。つま
りいくら装甲を厚くしても、傾斜をつけても無駄で、傾斜などかえってホイヘンスの定
理どおり、弾くどころか、むしろ戦車内に弾を食い込ませる方向に力が働く。
そのため90式戦車をはじめ各国は金属とセラミックを組み合わせた複合装甲を被弾
しやすい前面を中心にはっている。このあたりの技術はアメリカは一歩劣るといわれ、
装甲に劣化ウランを使うという荒業で、強度を稼いでいる。なお、タングステンに比べる
と劣化ウランは産業廃棄物みたいなもので激安だが、加工が難しく、お値段は変わらな
い。
さすがに、医局にいるため参考書が無くて、間違いだらと思う。訂正よろしく。