06/12/21 08:44:15
犯罪をしてしまうのは不可抗力。警察はわかっていない。
「悪魔のささやき」加賀乙彦著 集英社新書 680円
「人は意識と無意識の間の、ふわふわとした心理状態にあるときに、犯罪や自殺を犯したり、扇動されて一斉に同じ行動に走ってしまったりする。
その実行への後押しをするのが自分ではない者の意志のような力、すなわち悪魔のささやきである。悪魔のささやきとは比喩ではあるが、
幻聴だったり脳の異常だったり、本当に悪霊だったりするわけで、私たちは道徳や良心・理性といった歯止めが働いて日常を送っているけれど、
波打ち際に作られた砂の城さながらに脆いから、拝金主義、
すさんでいらついた気分の蔓延とか、未来への不安が心の奥底にある悪と共鳴し、自分や周囲を破壊へと押しやるのだ。」